東京電力エナジーパートナーが値上げを計画している「規制料金」とは?

こんにちは。㈱2050エナジーです。

今回の内容は、東京電力エナジーパートナーが
2023年1月23日に経済産業省に値上げを申請し
「規制料金」についてです。

規制料金とは?

今回の値上げの対象となっている「規制料金」が、まずわかりにくいと思います。
一言でいうと、以前(2016年3月31日以前)からあった契約プランのことです。
以下のプランが、今回の申請において値上げの対象となっています。

▼東京電力エナジーパートナーの規制料金プラン
・従量電灯B・C
・低圧電力
・電化上手※2016年3月31日をもって新規加入受付終了プラン
・おトクなナイト8・10※2016年3月31日をもって新規加入受付終了プラン
・深夜電力※2016年3月31日をもって新規加入受付終了プラン
・ピークシフトプラン※2016年3月31日をもって新規加入受付終了プラン
・おまとめプラン(低圧高負荷契約)※2016年3月31日をもって新規加入受付終了プラン

2016年4月1日に電力の小売自由化が行われ、様々な企業が
電気の小売市場に参入しました。

そこで、東京電力エナジーパートナーも2016年4月1日以降に新しい料金プランを展開しています。
以下が、「新しい料金プラン」と呼ばれるものになります。

▼東京電力エナジーパートナーの新しい料金プラン
・プレミアムS/L
・スタンダードS/L
・夜トク8/12
・スマートライフS/L
・くらし上手S/L/X
・アクアエナジー100

なぜ、規制料金のみ値上げを申請したのか?

その背景は、規制料金の値上げは国の審査を受ける必要があるからなのです。
なお、規制料金には、燃調費調整額に上限額が設けられています。

そのため、国際情勢が悪化して、いくらエネルギーの調達コストが増加しても、
kWhあたりの上限額である、5.13円でストップしていました。
(新しい料金プランの場合、2023年1月分は12.99円/kWhでした…。)

結果として、実際のエネルギーの調達コスト>電気代となってしまい、
財務体制が悪化していることを受け、料金の見直しの決断をされたとのことです。

今回の申請内容は、なんと平均29.31%の値上げとなっております。
詳しくは、東京電力エナジーパートナーのHP「低圧の料金メニューの見直しについて」をご確認ください。

新しい料金プランも値上げ予定

今回は、国へ申請が必要な規制料金の値上げだけが大きく報道されておりました。
そのため、新しい料金プランは関係ない…とはいかず、こちらも値上げが予定されています。
つまり、2023年6月1日からすべてのプランにおいて、値上げが実施される予定ということになります。

その他の電気事業者も規制料金の値上げを申請

今回は、東京電力エナジーパートナーにスポットをあててご紹介しましたが、
全国の大手電気事業者も規制料金の値上げを申請しています。

大手電気事業者10社の内、申請していない電気事業者は、
中部電力ミライズ、関西電力、九州電力です。

早いところでは、2023年4月1日からの値上げを計画しています。

お知らせ

現在、国の政策で、電気料金とガス料金が値引きされています。
期間:2023年1月使用分(2月分料金)から2023年9月使用分(10月分料金)まで
詳しくは「国の政策で電気代が下がります!」をご確認ください。

まとめ

電気料金の高騰理由は、世界情勢にともなう火力発電用のエネルギー調達コストの増加と円安の進行です。
日本では火力発電が電源構成の内70%以上を占めているため、顕著に影響を受けています。

再エネを増やし、国産のエネルギーを増やしていくことが、国の計画(第6次エネルギー基本計画)であり、
環境的、社会的、経済的に求められていることです。

劇的に状況を変えることは難しいですが、私たちは出来ることから
挑戦していきたいと考えております。

今後とも太陽光発電所の共同所有パネシェアをよろしくお願いします。